『二宮翁夜話』第1巻 第17章
翁曰はく米は多く蔵につんで…
原文
翁曰はく、「米は多く蔵につんで少しづつ炊き、薪は多く小屋に積んで焚く事は成るだけ少なくし、衣服は着らるるやうに扱へて、なるだけ着ずして仕舞ひおくこそ、家を富ますの術なれ。則ち国家経済の根元なり。天下を富有にするの大道も、其の実、この外にはあらぬなり。」
『二宮尊徳全集』第36巻を底本とした。ただし、次の方針に基づき、本サイトの管理人が独自に修訂を施してある。◆漢文以外は、すべて横書きに改めた。◆旧字体は、新字体に改めた。◆仮名遣いは原則として旧仮名遣いのままとしたが、現代的な文語文法に基づき、適宜修正した。(例:飢へ→飢ゑ、全ふ→全う)◆送り仮名、句読点、括弧、改行は、現代的な感覚に即して大幅に改めた。(例:譬ば→譬へば、曰……→曰はく、「……。」) ◆振り仮名は、推測に基づき、適宜施した。◆助動詞および助詞は、仮名に開いた。(例:也→なり、如し→ごとし)◆「ゝ」や「〱」は原則として元の仮名に戻し、「〻」は削った。◆漢文には適宜訓点を補った。
前のページ
次のページ