『二宮翁夜話』第1巻 第23章
翁多田某に謂ひて曰はく…
原文
 翁、く、我、[1]に、く、我、て、き。て、り、り。し。は、ず。り。
 [2]は、我、て、[3]め、然、れ、み、り、処、け、り。は、々、奢、じ、し、り、け、ひ、し。は、も、故、し。聟、は、し。株、は、来、ば、て、り、孫、公、く、ば、業、ず。昌、も、ず。よ。」
[1]
「東照神君」とは「徳川家康」のこと。
[2]
「其の許」は二人称。
[3]
「新金銀引替御用」とは、旧硬貨を新硬貨に引き換える公務のこと。
『二宮尊徳全集』第36巻を底本とした。ただし、次の方針に基づき、本サイトの管理人が独自に修訂を施してある。◆漢文以外は、すべて横書きに改めた。◆旧字体は、新字体に改めた。◆仮名遣いは原則として旧仮名遣いのままとしたが、現代的な文語文法に基づき、適宜修正した。(例:飢へ→飢ゑ、全ふ→全う)◆送り仮名、句読点、括弧、改行は、現代的な感覚に即して大幅に改めた。(例:譬ば→譬へば、曰……→曰はく、「……。」) ◆振り仮名は、推測に基づき、適宜施した。◆助動詞および助詞は、仮名に開いた。(例:也→なり、如し→ごとし)◆「ゝ」や「〱」は原則として元の仮名に戻し、「〻」は削った。◆漢文には適宜訓点を補った。