『二宮翁夜話』第1巻 第37章
浦賀の人飯高六蔵多弁の癖あり…
原文
 人、蔵、り。す。
 翁、く、汝、よ。て、て、よ。は、[1]元、り。り。は、り。歩行も、故、臥、し。己、ば、し。し。よ。外、念、も、欲、も、じ。事、ば、り。で、り、ば、心、り。ば、人、し。り。め、ば、れ。汝、ば、ん。ひ、ひ、り。[2]汝、も、ず。よ。者、は、も、し。ば、り、栄、昌、ず。れ。」
[1]
『中庸章句』第十三章の「詩云、『伐柯伐柯、則不遠。』執柯以伐柯、睨而視之、猶以爲遠。」を踏まえた言葉。『詩経』豳風篇より。
[2]
「去」の字は原文まま。「然りながら」の意。
『二宮尊徳全集』第36巻を底本とした。ただし、次の方針に基づき、本サイトの管理人が独自に修訂を施してある。◆漢文以外は、すべて横書きに改めた。◆旧字体は、新字体に改めた。◆仮名遣いは原則として旧仮名遣いのままとしたが、現代的な文語文法に基づき、適宜修正した。(例:飢へ→飢ゑ、全ふ→全う)◆送り仮名、句読点、括弧、改行は、現代的な感覚に即して大幅に改めた。(例:譬ば→譬へば、曰……→曰はく、「……。」) ◆振り仮名は、推測に基づき、適宜施した。◆助動詞および助詞は、仮名に開いた。(例:也→なり、如し→ごとし)◆「ゝ」や「〱」は原則として元の仮名に戻し、「〻」は削った。◆漢文には適宜訓点を補った。